3日連続でお送りしている、デジカメ写真の保管(バックアップ)について。最終回の今日は、フラッシュメモリについてです。 ※以下の内容は、僕の考えに基づくことなので、正しいという保証はありません。 この記事に書かれた価格は2009年3月現在のものです。 店によっても時期によっても変動するので、あくまで参考程度と解釈してください。 フラッシュメモリとは、データの消去や書き込みを自由に行なうことができ、電源を切っても内容が消えない半導体メモリの一種です。 デジカメに使われるメモリーカード(SDカード、メモリースティック、コンパクトフラッシュ、xDピクチャーカードなど)、USBメモリなどが該当します。最近はSSD(Solid State Drive)というHDDと同じように運用できる大容量タイプも登場しました。 長所 ・小型・軽量 ・データのアクセス速度が速い ・衝撃に強く、物理的故障が少ない 短所 ・容量あたりの価格が高く、大容量のものが少ない ・書き込み回数に限界がある 各ディスクのスペックなどは以下の通りです。(様々な種類があり、それぞれ用途が違うので、この少ないデータではあまり役に立たないかも) USBメモリ4GB (1) 4GB SDHCカード4GB (1) 4GB SSD 128GB (1) 128GB (1):容量 (2):価格(USBメモリ、SDHCカードはヨドバシ、SSDは秋葉原での価格) (3):写真一枚保管するのにかかる金額(写真一枚 2MB として計算しています) (4):保管できる写真の枚数(写真一枚 2MB として計算しています) ■容量と価格について フラッシュメモリは光ディスクやHDDと比べると、容量あたりの価格は高くなります。また、メモリーカードやUSBメモリでは大容量のものでも、せいぜい16GB、32GBです。 そのため、フラッシュメモリはデータを一時的に保管し、パソコンのHDDなどにデータを移して初期化するという運用方法が一般的です。 ただし、近年フラッシュメモリの大容量、低価格化がめまぐるしく進んでおり、これらの常識は数年後に覆っているかもしれません。…とはいえメモリーカードの用途自体は変わらないでしょうが。 ■新勢力SSD SSDとは、HDDのように大容量タイプのフラッシュメモリです。流通が本格的に始まったのが去年くらいだったと思います。 発売当時は非常に高価だったのですが、段々値段が手頃になり、徐々に普及している感じです。 このSSDはHDDの最大の欠点である物理的故障をしにくいという長所があります。このまま価格が下がれば、まさにHDDのいいとこ取りで一気に普及するだろうと思います。 ■フラッシュメモリの寿命 フラッシュメモリにも残念ながら寿命はあります。一定回数を書き込むと、その部分にアクセスできなくなってしまうのです。ただし、その書き込み回数は技術の進歩により改善されつつあり、耐久性のあるものは数万~数百万回の書き換えができるようです。 例えば百万回書き換えができるものであれば、1日1回書き換えたとすると2700年くらいもつ計算になります。写真を保管する目的で使用するならば、まず問題はないでしょう。 まとめ この3日間、写真の保管について書きましたが、データ消失のリスクがもっとも少ないのはフラッシュメモリでしょう。 現在は、価格・容量共に光ディスク・HDDに分がありますが、今後、フラッシュメモリの値段が下がり続ければ、フラッシュメモリタイプがストレージの主流になると思います。 遅かれ早かれ、光ディスクやHDDなど、ディスクが回転してデータを読み書きするものは、時代遅れになっていくでしょう。 フラッシュメモリが成熟するのはまだ先でしょうが、そういう時代が来た時に、いつでも次世代の記憶装置にデータを移せるよう、ファイルの管理をしっかりしておくことが重要です。 僕は、現在は光ディスクとHDDを併用して今を乗り切り、いつかフラッシュメモリに乗り換えようと考えています。 人それぞれ、やり方はあると思いますが、どんなに高い機器を購入しても必ずリスクは存在します。結局は撮った写真をどれだけ大切にできるか、機器よりもその管理方法が最も重要なのだと、この記事を書いていて改めて考えさせられました。
by inokumaphoto
| 2009-03-31 20:26
| カメラ
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Photo By Inokuma
シリーズ物
百種類の花の写真に、花言葉を添えて紹介するシリーズ。絵手紙風。 「写真とタイトルだけで意味を伝える」がコンセプト。でも、ときどき文も書きます。 沢山の人が住み、日々進化し続ける街。そして、昔ながらの人情、古い町並みも残す街。そんな、複雑な都市、東京の写真を載せていくシリーズ。 当ブログの、冬の風物詩(?)です。冬のちょっと寂しい木々の写真にHDR加工を使って、不思議な世界を演出します。 HDR(ハイダイナミックレンジ)という画像処理を使って加工した写真。街中写真が中心。文章がちょっと小難しい。 秋の紅葉の写真を集めたもの。「紅」とありますが、黄色い紅葉写真も含みます。 水泡を含んだ蜘蛛の巣を撮るシリーズ。綺麗さ重視。 リバースアダプターという特殊な器具を用いて撮った写真。超マクロ世界。不思議さ重視。 紫陽花の写真を集めたもの。憂鬱なる梅雨の癒し。 ちょっとしたお気に入り写真を集めたもの。なぜか、あまり共感を得られません。 |
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