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運命

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「避けられず選択の余地がない」ことを

ひとは運命と呼ぶ

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過去は全て運命だ

選択し、変えることができないから

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未来はどうだろう

運命という名の元で

すべて決められているのだろうか


ひとは未来を予測することはできても、知ることはできない

誰一人知らなければ、未来の運命など「ない」と等しいのではないか

***

一つ例外がある

ひとはやがて、死ぬということだ

これは「避けられず選択の余地がない」




生から死へと、運命は命を運ぶ





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この写真を撮ったのは、去年の暮れ。
神奈川県の南東に位置する三浦半島の
「黒崎の鼻」という岬に、夕日を撮影するために出向いた。
真冬だったが気温は例年よりも10度近く高く、
非常に過ごしやすい日だった。


現地に着いても、気温は予想より高く、なんの問題もなかったのだが
風がものすごい。まさに暴風で、かがんでいないと転倒してしまうほど。
そこまで行くのに電車で2時間近くかかっていたので、とにかく進んでみることに。
しかし海に近づへば、風の強さは増すばかり。
日没が迫っていたので、前屈みになり早足で歩き、
なんとか2km先の目的地にたどり着く。
が、三脚を立てるどころか自分が立つのもやっとの状態で、撮影などできるはずもない。
潮が風で舞い上がっていて、カメラにもダメージを与えかねないので、結局撮影を断念。
冷静になり、カメラを持つ手を見ると、手の甲が血だらけになっていることに気づく。
(どこかにぶつけたのだろう)

帰路につき、こんなことを思った。
「ああ、こんな日もあるんだな。…これも運命か。」
そのとき、目に飛び込んだ風景を撮ったのが、ブログのイメージにもなっている写真「運命」。
この撮影で、まともに撮れた唯一の写真だ。
詩は、ボロボロになりながら電車に乗って、ぼんやり考えたことをまとめたもの。


散々な撮影だったが、一枚の宝物を手に入れた。

今となっては、素敵な思い出である。


by inokumaphoto | 2009-02-13 21:42 | 標識


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